ひとりあそび
気ままに、読んだ本の感想を中心に綴っています
2020/01/11 Sat.
廃墟の片隅で春の詩を歌え 愚かなるドード/仲村つばき 
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幽閉された亡国の王女・アデールにもたらされる、数奇な運命! 革命により王政が倒れた国、イルバス。国王夫妻と王子らは処刑され、生き残った三人の王女たちもそれぞれ幽閉されていた。末王女のアデールは、特に過酷な辺境の地・リルベクに立つ「廃墟の塔」に閉じ込められ、希望のない日々を送っている。だがある日、謎の青年エタンが廃墟の塔に姿を現した。他国に亡命した姉王女・ジルダの命を受けここに来た、というエタン。亡国の王女を待ちうける未来とは? 凍り付いたアデールの運命が、音を立て動き出す――!
コバルトの電子オリジナル作品です。あまりにも糖度がなく王宮陰謀物(壮大な姉妹喧嘩)なのでオレンジでも良かったのでは?となった(登場人物以外イラストがないのです・・・)
意図的に自分の意思を持たないお人形の様な王女が徐々に成長して行く姿が面白かったです。知識や確かな王女としての意思があるはずなのに、自分の意思を封じ込めて姉たちのお人形でいようとするアデールの姿が読んでてもどかしかったけど、自分で悔しい思いをして行き成長していく姿がとても良かった。続きも決まっている様で、曲者でもある姉たちにどう戦って行くのかがとても楽しみ。姉たちも才能がある妹をドードー(愚者)に仕立てようとして、廃城に放置するんだから情があるのはアデールぐらいなんだろうな。
作中結婚するんですが夫とはすごくビター(政略結婚なので)な関係で(険悪ではないけどぎこちない)、むしろ女王の愛人兼(まぁそこに愛は無いみたいですが)側近であるエタンとは、廃城から助け出されたりお目付役だったりして、ちょいちょい口にレモンを突っ込まれたりもしかしたら淡い思いを抱いたのは彼なのかもしてない。
続巻も今月末に配信なようだし、連載も続いてる様なので続きが楽しみなシリーズです。
夫のグレンとも自分が狙われた事件がきっかけで決心がつき夫婦として歩み寄れたし、才能を開花させたアデールがどう化けていくのかが楽しみです。
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