ひとりあそび

読んだ本、プレーしたゲームなどの感想を中心に綴っています

後宮樂華伝 血染めの花嫁は妙なる謎を奏でる/はるおかりの  


三年前の春、帝の従弟で武人の高元炯は、紫の衣をひるがえして舞う後宮の宮妓・幽彩媚に一目惚れをした。以来彼女のことが忘れられずにいたが、恋愛に奥手な元炯は心の中で彼女を想うことしかできない。しかし蛮族の制圧で武勇を馳せた元炯は、褒美として皇帝から彩媚を下賜されることになり、二人は結婚することになる。元炯の初恋は実ったかに見えたが、実は彩媚は大の武人嫌いで…?



ヒーローがシリーズ歴代でピュアでなんか和んだwそれにしても呂守王家は仲良し家族っぽくていいですね(兄妹仲もいいらしい)距離の縮め方も決して無理強いしないで、ゆっくり距離を縮めていく優しさが良かったし大の武官嫌いだった彩媚もそこに惹かれたんだろうなぁ。あと後宮の宮妓だった彩媚の舞に蛮族の殲滅で心を病んでた自分を救ってくれたんだ、というのも良いよね。

ヒロインの母親は恋で身を滅ぼしたので、それがトラウマになって恋をしないと誓ってたのですが実は最初に妾として嫁いだ名家の息子に(彩媚は彼との息子)執着されて彼に薬を漏らされたことによって数々の過ちを犯してしまったというのがとても胸糞でした。おそらく本当は大人しく貞淑な女性だったようだし、、しかもその息子は祝大医であり彩媚の良き友人として、内心では母親と同一視して後宮内で接していたとかゾッとしました。

個人的には今回はメインカップルよりも栄氏の悲恋の方が印象に残りました。人形みたいだった彼女が恋を知り、女としての幸せを掴んだと思ったら父親に全て壊されて後宮に入れられ後に自分の愛したもの(夫と子供)は殺されてると知り、皇子である自分の息子を害して自分もろとも一族を道連れにして復讐を図った彼女の生き様がとても壮絶でした。
WEBコバルトの短編である「今宵、月華に君を想う」では、この恋をしたから私は不幸ではなかったというのがとても印象に残っています。そして最愛の人から送られた簪を挿して、愛した人たちが待っている島へ行ったのだと思いたいです。
皇帝と妃で愛しあった訳でもなく、結果、栄氏の過去を利用して邪魔な栄氏一門を排除した形にもなってしまったけど、お互い過ごした時間の分夫婦の情はあったのだろうな。
ここで1作目のヒロインだった淑葉が亡くなってしまいます。それがきっかけかわかりませんが、長らく絶縁状態だった某兄弟も酒を呑みかわせるようになったようで、時の流れを感じますね。
栄華を誇っていた栄家は破滅、呉家も陰りが出てきていそうで世の中、一生栄華を誇れることはないんだなぁと。
ここで3巻目のヒロインの予言がつながった訳ですが、さて次はどんな話が読めるのか楽しみです。
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Posted on 15:00 [edit]

category: コバルト文庫

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