ひとりあそび
気ままに、読んだ本の感想を中心に綴っています
2016/05/18 Wed.
倫敦千夜一夜物語 ふたりの城の夢のまた夢/久賀 理世  
倫敦千夜一夜物語 ふたりの城の夢のまた夢 (集英社オレンジ文庫)
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久賀 理世
集英社 (2016-04-20)
売り上げランキング: 62,978
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19世紀末、英国。兄アルフレッドとともに貸本屋“千夜一夜”を営むサラの毎日は、ささやかな謎に満ちている。消える蔵書票。店の片隅でひとり涙する少年。そして兄の旧友ヴィクターとともにでかけたピクニックで若い女性の遺体を発見したサラは、やがてロンドンを騒がせる連続殺人事件に深く関わることになり!?
1巻が出たのは去年だった!(通りでふんわりしか覚えてないと思ったら)ひとまず続きが出て良かった。
久賀さんの書く文書ってなんか詩的で綺麗だな・・・!
前半は貸本屋「千夜一夜」の日常の出来事という感じで、読んでてとてもゆったりした気持ちになりました。
今回は小さいお客様たちも来店していて、トレイシーお嬢さんやアーネスト坊ちゃまにエピソードにとてもほっこり。子犬の名前がヴィクターになったのには少し笑ってしまったけど、その理由がとても素敵だった!
後半は猟奇的殺人に巻き込まれ、サラを狙う『グリフォン』という謎の存在が出てきたりと、ここで作品の印象が自分の中でガラっと変わりました。若い女性の皮を使って本を作るなんて・・・・と思ってはいるんだけど、本になってお兄様に大事にされるという事に惹かれてしまうというサラもどこか危うい部分が出てきましたね。その危うさにアルフレッドも気づいていて、だからヴィクターと近づけさせようとしてるのかなぁ・・・・
ラストでこの兄妹の本当の関係が明かされたのだけど、確かに不自然なぐらい「仲の良い」兄妹らしくあろうとしてるような気もする・・・・サラの秘めた気持ちも明かされて、あれヴィクター当て馬??となってるのだけどもしかしたらこの兄妹の物語の読み手的な立ち位置とか?うーん
今回いきなり面白くなりすぎてすごい戸惑いを感じています(笑)
続き早く読みたいなぁ(シリーズ化で良いのですよね??)
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