ひとりあそび

読んだ本、プレーしたゲームなどの感想を中心に綴っています

嘘つきたちの輪舞/一原みう  

たまに少女小説すれすれな作品を混ぜてくるコバルト文庫。そういうところが好きで買い続けてしまう。


憂鬱な毎日を送るアンナのもとに、10年ぶりの手紙が届いた。差出人は、アンナの腹心の侍女だったリリヤ。「今こそ、あの事件の真相についてお話しできるのではないかと思い、筆をとりました」―10年前、名家の子息・キリルに見初められ、誰もが羨む結婚を間近に控えながら、キリルの弟との密会を重ねていたアンナ。その先に起きた、不可解な事件…。リリヤの手紙が明かす、衝撃の真相とは…!?


発売日に合わせて買っていたんですが、前作のアナスタシア皇女の作品がとても良かったのもあり早く読みたい!と思いつつもったいなくて今まで寝かしてしまってました(笑)

今回は短編集で、3編の作品が載っていました。3編違うイラストレーターさん起用で、凪さん雲屋さんカズアキさんなのでとても豪華なのも嬉しかった!
どの作品ももれなく悲恋なので読んでてちょっと暗くなるんだけど、どの物語もそれぞれ良かった(2つの作品はコバルト本誌に掲載された作品なようです)

短編の「妖精の庭」はもう全てが遅すぎたという感じかな。不幸な結婚をして不遇な環境にいると思ってたけど、本人は幸せで。確かに出会った時は思い合ってたけど、彼女の心にはもう自分がいない・・・クリスティーナも公爵の愛情に気づいたのは彼の死後だし何だかとても報われないなーと。妖精の奇跡で若いころの公爵と円舞を踊ったというのはロマンチックで素敵だったけれど、二人ももっと早く出会えてたら良かったのに。
「夏の夜の夢」はSFな話だったので、読んでて頭が混乱したんですがこの作品が一番お気に入り。クラーク卿とアリシアも純愛って感じだったし、アリシアと祖母のエピソードにじんわり。やっぱり悲恋ではあるんだけど、最後に起きた奇跡に良かったね、となりました。

そして表題作の「嘘つきたちの輪舞」は一番報われない話で読んでて辛かったです。誰か一人でも自分の本心を伝えていたら、大団円を迎えられたかもしれないのに・・・最後のさいごまで嘘をつき続けてた結果、誰一人も幸せなれず・・・物事が全部面白いほど悪い方向に進んでしまって迎えたのは最悪な結末だという・・・
個人的にアンナが途中からエドゥアルドに夢中で最後まで自分の事しか考えてなかったのがすごくイラっときたんですが、一番罰を受けることになったのは彼女でもあるので・・・エドゥアルドには兄殺しの犯人と思われたまま、そして彼も結局戦死してしまう。アンナはたぶん嘘つきな仮面をかぶったまま生き続けなければならないんだろうな・・・・
基本自分の幸せが第一!という感じで自己中心的なんだけど、登場人物を美化していない(少女小説とかはやっぱりヒロイン補正があってなんぼだとは思う)ところが逆にリアルで良かったと思います。

読み終わった後はやっぱりテンション下がったんですが(笑)とても読み応えがあって面白かった。またしばらくしたら読みなおしたい(再読用に電子書籍版も買おうかな)
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Posted on 17:42 [edit]

category: コバルト文庫

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