ひとりあそび

読んだ本、プレーしたゲームなどの感想を中心に綴っています

後宮刷華伝 ひもとく花嫁は依依恋恋たる謎を梓に鏤む/はるおか りの   



後宮刷華伝 ひもとく花嫁は依依恋恋たる謎を梓に鏤む (コバルト文庫)
はるおか りの
集英社 (2017-09-29)
売り上げランキング: 54,566

幼い頃、母が皇族殺しという大罪を犯し、自身も母に斬りつけられたため、心身に深い傷を負った高秀麒は、崇成帝の皇子でありながら“ごくつぶしの六皇子”として日陰を生きてきた。そんな秀麒のもとに、皇太子の花嫁候補・念玉兎が花嫁になりたいと名乗り出てきた。秀麒に一目惚れしたというのが表向きの理由だったが、本当の理由は密かに関わっていた本の刊行の仕事を続けたかったためで!?この上なく本を愛する出版姫×人知れず物語を綴るごくつぶし皇子。中華後宮ミステリー!


今回は印刷と出版といことで、名門のご令嬢なのに副業(?)で凄腕編集長(構成もやるよ!)なヒロインでした。
ヒロインの玉兎も念碧麗(現・麗妃)の姪(だったかな)だったので、後宮が舞台だし名門の家はやはり限られてるもんねーとなってる。

今回のヒーローは前作で母親である栄氏に利用された過去があり、その育ちのせいか歴代のヒーローの中で一番卑屈かつ癇癪持ちで、ヒロインになんて興味なんてないよ!と言いつつ嫉妬して癇癪起こして結構面倒臭い感じだってけどそんな彼を丸ごと受け止めてくれるような性格で、あと色々としつこい性格あって彼女の粘り勝ちみたいなとこがあったと思う(笑)
二人ともウブ過ぎてそれをお互いの従者に遊ばれてて面白かったw二人とも家族の愛に飢えて多分、二人で幸せに生きていけば良いと思いました。

前作での宋氏の起こした皇族殺しの大罪(のちに「月燕の案」)で、玉環にしたら自分の愛したものを殺した父親に人形だった自分が自らの意思で一族もろとも道連れで復讐をしたという感じだけど、それで愛したものを失ったものことを考えるととてもやるせない気持ちになるしその元凶たる女の子となれば憎しみに標的になるのも仕方ないのかも(今回の黒幕と言い)2巻目のヒロインである現・栄太后は本当は栄家の娘ではなく身代わりだったけれど、自分を利用した一族が栄て最後は族滅という終わりをどんな気持ちで見ていたのかとても気になります。そして宋家の増長は、前の皇帝の寵愛が偏りもあると思うし現皇帝も李貴妃ばかりを(もちろん他の妃との皇子とかいるけど)寵愛してるようだし色々危ういよねー
あと今回、四欲めっちゃ出世してて因太監になっててすっかり食えない高官。

そして安定のサブキャラたちの恋が報われなくて読んでて辛い・・ぞ・・
せめて自分たちの中で綺麗な思い出になればいいな。

あとがきで1巻目の主要キャラはこの時点では亡くなられてしまったそうで、このシリーズはとても時の流れを強く感じる作品だなぁと改めて思いました。
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Posted on 17:42 [edit]

category: コバルト文庫

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後宮樂華伝 血染めの花嫁は妙なる謎を奏でる/はるおかりの  


三年前の春、帝の従弟で武人の高元炯は、紫の衣をひるがえして舞う後宮の宮妓・幽彩媚に一目惚れをした。以来彼女のことが忘れられずにいたが、恋愛に奥手な元炯は心の中で彼女を想うことしかできない。しかし蛮族の制圧で武勇を馳せた元炯は、褒美として皇帝から彩媚を下賜されることになり、二人は結婚することになる。元炯の初恋は実ったかに見えたが、実は彩媚は大の武人嫌いで…?



ヒーローがシリーズ歴代でピュアでなんか和んだwそれにしても呂守王家は仲良し家族っぽくていいですね(兄妹仲もいいらしい)距離の縮め方も決して無理強いしないで、ゆっくり距離を縮めていく優しさが良かったし大の武官嫌いだった彩媚もそこに惹かれたんだろうなぁ。あと後宮の宮妓だった彩媚の舞に蛮族の殲滅で心を病んでた自分を救ってくれたんだ、というのも良いよね。

ヒロインの母親は恋で身を滅ぼしたので、それがトラウマになって恋をしないと誓ってたのですが実は最初に妾として嫁いだ名家の息子に(彩媚は彼との息子)執着されて彼に薬を漏らされたことによって数々の過ちを犯してしまったというのがとても胸糞でした。おそらく本当は大人しく貞淑な女性だったようだし、、しかもその息子は祝大医であり彩媚の良き友人として、内心では母親と同一視して後宮内で接していたとかゾッとしました。

個人的には今回はメインカップルよりも栄氏の悲恋の方が印象に残りました。人形みたいだった彼女が恋を知り、女としての幸せを掴んだと思ったら父親に全て壊されて後宮に入れられ後に自分の愛したもの(夫と子供)は殺されてると知り、皇子である自分の息子を害して自分もろとも一族を道連れにして復讐を図った彼女の生き様がとても壮絶でした。
WEBコバルトの短編である「今宵、月華に君を想う」では、この恋をしたから私は不幸ではなかったというのがとても印象に残っています。そして最愛の人から送られた簪を挿して、愛した人たちが待っている島へ行ったのだと思いたいです。
皇帝と妃で愛しあった訳でもなく、結果、栄氏の過去を利用して邪魔な栄氏一門を排除した形にもなってしまったけど、お互い過ごした時間の分夫婦の情はあったのだろうな。
ここで1作目のヒロインだった淑葉が亡くなってしまいます。それがきっかけかわかりませんが、長らく絶縁状態だった某兄弟も酒を呑みかわせるようになったようで、時の流れを感じますね。
栄華を誇っていた栄家は破滅、呉家も陰りが出てきていそうで世の中、一生栄華を誇れることはないんだなぁと。
ここで3巻目のヒロインの予言がつながった訳ですが、さて次はどんな話が読めるのか楽しみです。

Posted on 15:00 [edit]

category: コバルト文庫

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後宮幻華伝 奇奇怪怪なる花嫁は謎めく機巧を踊らす/はるおか りの  

後宮幻華伝 奇奇怪怪なる花嫁は謎めく機巧を踊らす (コバルト文庫)
はるおか りの
集英社 (2017-03-01)
売り上げランキング: 86,083

12人の妃を一度に娶った凱帝国の崇成帝・高遊宵は、すべての花嫁を出自に関係なく同じ位に拝命し、床を一緒にした者から順に位を上げていくと宣言した。そのため、花嫁たちは皇帝の気を惹こうと必死に競い始めるのだが、ただ一人、科学好きの令嬢・緋燕には全くその気が起きない。緋燕が後宮に入ったそもそもの理由、それは「貴重な科学の本が読めること」、そして「復讐」にあって…!?


しばらく積んでしまっていたのでこれ以上シリーズが増える前に(はるおかさん割と早いので)、ヒロインを含め相変わらずゴタゴタしていて(?)一気に読んでしまいました。面白かった!巻数が増えてきて、色々と人物がややこしくなってきてるので家系図ありがたいです(なにせ凱王朝宗室 高家の話なので)

母親に辱めを受けさせ自殺に追い込み、兄は殺されてしまった、自分の家族をめちゃくちゃにした犯人は高位の宦官だ・・と復讐の為に後宮入り皇帝の寵愛なんて興味がない、むしろ冷たくて嫌な奴という感じだったのが、だんだん皇帝の人柄に惹かれていくというのが丁寧でとても良かったです。ただ今回は皇帝がヒーローなので寵愛されても、唯一の妻にはなれないというのが切ないですよね。あと頼れるのは皇帝の寵愛だけ(家柄が弱いので)というのもすごいジリジリ感がすごい。
今回のヒロイン緋燕はクールな才女という感じかつ目的の為には狡猾なこともするけど、情が厚く一回気を許した相手にはとことん甘くなっちゃううんだろうな。個人的に緋燕付きの宦官である四欲との何でもポンポン言い合える主従関係がなんか好きでした。

前作のヒロインであり血の繋がらない姉である鳳姫への恋心を、最初は興味本位で近づいたけどその内緋燕を愛するようになって過去の恋を大切な思い出に変えたというのがとても良かった。

黒幕であった暦大監は、朱虹という最愛の妻と出会ったから凶行は止まったそうで愛の力だなーと思ったけど自分の母親に受けた仕打ちを他の母親に対して復讐するは許されないよね。無益な復讐はいづれ自分に返ってくるに納得しつつ、二人的には救いのある結末だったと思いました。

Webコバルトにて、四欲視点の「この恋が記憶に変わるまで」も読んだんですが、切なくもとてもいい話でした。自分を動く家具(=宦官)という風ではなく一人の人間として見てくれる緋燕に恋をしたけれど、お互いのために自分の心に大切にしまって彼女の幸せを祈りつつ願わくば来世でこそ、というのが切なかったけどとても尊いなと思いました。
大監になる餞別に緋燕から名前をもらって、それが二人の繋がりになるんだろうな(主人に名前をもらうのは名誉)
皇帝も自分の寵妃に宦官が思いを寄せていると気づいているんだけど、自分が報われない恋をしたのもあるし聞き苦しい噂を立てられるかもしてない二人を守る為に李氏付きから外すというのは四欲もこの方には敵わないとなるよね。
この短編を読む前に楽華伝を読んで、なんで四欲出てこないんだ?と疑問に思ってたらこんな話があったのね。

Posted on 22:20 [edit]

category: コバルト文庫

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花嫁が囚われる童話 桜桃の花嫁の契約書/長尾 彩子  

花嫁が囚われる童話 桜桃の花嫁の契約書 (コバルト文庫)
長尾 彩子
集英社 (2017-06-30)
売り上げランキング: 27,823

生まれつき病弱な王女リースヒェンは魔女と同じ髪色と目の色のため、父王から疎まれていた。そして、異母弟が原因不明の病に倒れると『忌み子』に認定され、王太子を呪った咎で処刑が決まる。だが、処刑まで幽閉されたリースヒェンを、主治医かつ婚約者のエレンフリートが迎えに来る。いつも優しかった彼は「貴女の『粛清権』を買った」と冷たく微笑み、彼女を辺境の城へ連れ去るが…?呪いと香りが誘う倒錯ラブ。


ヒロインがヒーローにじっとり溺愛されるシリーズ。童話(メルヒェン)シリーズも4作目かつ初めてのブログでの感想(多分)

おそらくシリーズで一番古い物語で、共通で登場してくる白猫の精霊クラウディアさんの正体も明かされます。
今回のヒロインであるリースヒェンの生まれてくることの出来なかった双子の兄で、リースと離れたくなかった為に精霊と契約したシスコン(過激派)クラウディアさん、後世にもいるので最愛の妹の最期を見守ったのかなと思うと少し切ないですね。

今回のヒーローのエレンもじっとりヒロインを溺愛していて、金に汚いのは「リースを女王のように着飾らせ、上等な砂糖菓子を与え、彼女の部屋を花や宝石で埋め尽くし、そして私が彼女にひれ伏すためだ」だそうwこれは怪しい薬です!と言いながら砂糖菓子を口に突っ込んでくるし平和かw
おそらく彼女を手に入れる為に、わざと手術痕を残した疑惑があるのでなかなか危険な男でした。しかも有名な悪の精霊も嫌がるほど狡猾wヒロインは良くも悪くも聖女系な感じだったんですが、ひたすら守られて溺愛されてたのでまぁそれはそれで良い。

ラスト、リースの親友で王太子の婚約者だったリーゼやその従者のカイは今回の黒幕だったけど、ちゃんと救済されてよかったなぁと。リーゼとか普通に良い子だったので・・・結構メインカップルよりも、こちらのカップルの行く末が気になってしまいました(笑)何せ、恋した相手は復讐相手の娘だった訳だし・・・

ということで、このシリーズは様々なじっとり系男子にヒロインが溺愛されるという感じで糖分摂取にもってこいなシリーズなのでオススメです!安心な読み切り仕様ですよ〜

Posted on 15:01 [edit]

category: コバルト文庫

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錬金術師は終わらぬ夢をみる ~ゆがみの王国のセラフィーヌ~/一原 みう   

錬金術師は終わらぬ夢をみる ~ゆがみの王国のセラフィーヌ~ (コバルト文庫)
一原 みう
集英社 (2017-06-30)
売り上げランキング: 81,624


セラフィーヌはいつも繰り返し同じ夢を見る。一つ目はヴェルサイユ宮殿の夢、二つ目は雪山で逃亡している夢、三つ目はR女子修道院の夢…そしてある朝目覚めると、そこには美貌の錬金術師・カリオストロ伯爵と助手のアレクサンドルがいた。セラフィーヌは記憶を失っており、自分が何者なのか分からぬまま伯爵の手伝いを始めるのだが、次第に錬金術師的な才覚を発揮するようになって…!?



個人的にとても応援している一原さんの新作です。待ってました!!ということで楽しみにしてました。
フランスのルイ14世統治下(って表現していいものか)が舞台で、史実の出来事を絡めつつ錬金術や時間移動などちょっと少しファンタジーな要素もありとても作者さんらしい作品でとても読み応えがありました。
当時のフランス貴族の生活とかも結構リアルに書かれていて、頭に粉を降ってかつらを被るのが貴族の常識〜的な感じで、セレフィーヌがやだ!頭に蛆が湧くじゃない!となっててうわw汚ってなりました(笑)あと水汚いのだめ、絶対。

ルイ14世からとある女性に連れられてヴェルサイユから逃げる記憶、R女子修道院で仲間との生活記憶、そして次に目覚めたらカリオストロ伯爵とその助手がいてセラフィーヌ自身は記憶を失っているという感じで(自分の中にある小さな箱に忘れてはいけない事を入れると絶対忘れない)、彼女自身が何者なのかとても謎。あと錬金術師の人生が書かれているという「ミシェルの書」の存在とか・・・・
伯爵の元では自分の持っている錬金術の知識を使って自分の価値を上げようとする結構前向きな感じでした。

この1冊だけでは、いろいろ消化不良なので(一原さん曰く、ラストまでの構想はちゃんと決まってるので書きたいと思ってくれてるという事!)ぜひ続きでセラフィーヌ自身の事やあの時、R女子修道院ではあの時何があったのか(エミリーはシャトレ侯爵夫人となってたけど、他の面々は?)、ゆがみの王国とは?(修道院では「ゆがみ」とは愛人の子やいわくつきの子という意味合いらしい)そして伯爵との恋愛(予言では悲恋っぽい?)も読みたいなぁと。ただ錬金術師は恋愛をしてはいけない、子を作ってはいけないという掟(セラフィーヌの両親はその掟を破った)があるので・・・

(読者の声ってとても大きいらしいので、自分なりの応援って事でブログに感想書いてみました。物語のラストまで読めますように!)

Posted on 20:52 [edit]

category: コバルト文庫

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